2022-07-14 メンタルとの対話10「時空間に保存される思考の力」 メンタルとの対話 流される習慣によってリズムが完成しても、あることが起きるとそのリズムは一旦ゼロになります。リズムの呪縛から、解放されるのです。それが「失敗」や「挫折」です。特に「挫折」はポキッと折れるわけで、リズムを一瞬で破壊しています。 失敗や挫折によってリズムが途切れた人は、新しいリズムを刻みます。人がリズムを刻まないことはありません。新しくはじまるリズムが音楽をつくりますが、それはとても軽快なものになります。 これまで数十年刻んだリズムがあったとしたら、その音楽が終えたのです。失敗や挫折をした人の中には、驚くほど清々しく再スタートを切る人がいます。失敗や挫折をしたときの目も当てられないような様子からはほど遠く、憑き物がとれたような表情をする人がいます。 実は「失敗」とは、リズムの破壊です。破壊されたと同時に創造ははじまっているので、その時点で「失敗」からは抜け出しています。すでに、終わっているのです。リズムが破壊されたということは、「失敗」の原因そのものが破壊されたことなので、すでに存在しません。 失敗とは、刻んだリズムが正しくなかったことを意味します。そこに至る考え方・やり方が、欠点があったということです。ただ、それを示したのが「失敗」という現象で、それ以上もそれ以下もありません。 しかし世の中には、「失敗」が永遠のものだと思ってしまう人もいます。その思考の力によって、破壊されたはずのリズムを、再度新しく「同じリズムで」刻む人もいます。そうなると、次にはさらに大きなリズムの破壊で宇宙は気づかせようとします。極端な例としては、それが「死」という破壊と創造で経験する場合もあるのです。 人が生まれ変わって別の人となるのは、リズムが一旦ゼロになるからです。それでも魂と呼ばれる本質的な部分のリズムは繋がっているのですが、表面上ではまったく違うリズムをつくることで、記憶(というリズム)もゼロから、人生はスタートしたりします。 人間の持っている「明確に生きる」という意思の力は、失敗によって試されることがあります。失敗によって破壊されたリズムが、再度新しく刻まれないなら、すでに失敗によってその明確さが失われたということになります。 しかし、明確さが失われた失敗した人も、時間を経て思い出したかのように新しくリズムを刻むこともあります。「流される習慣」に絡め取られそうになっても、宇宙は「変化」を続けるので、ふと新しくリズムを刻むことがあるのです。 「変化」は常にボラティリティ(変動幅)が大きく、捉えどころがないものです。それでも、常に宇宙は変化をしているので、「次なるチャンス」は常に待機しているともいえます。 リズムが習慣をつくっている以上、性格や個性はリズムがつくりだした結晶です。リズムが重なる「サビ」のような箇所があり、それが性格や個性にあたります。刻むリズムの中でも、記憶や印象に残りやすい部分です。 宇宙には数えきれないくらいのリズムがあり、その中からほんのごく一部に性格や個性の名前がついています。名前がついたリズムは性格として認識されますが、名もなきリズムは「別になんの特徴もない」ならば見逃されます。 宇宙では、似たような性格がある者同士のリズムは共鳴を起こします。共鳴すると時空間の中では保存がともにされるので、引き出すタイミングも似てくることから「シンクロ」が起きやすくなります。 シンクロが起きているとき、思考は共鳴しています。お互いのことはお互いが知るようになり、「思考」そのものが実は時空間から引っ張り出されたものであることがわかります。「自分で考えた」と思っていたものが、実は「時空間から引っ張り出した」ものであるということです。これは、大きな違いです。 これが人と協力することの生むシナジーです。実は「考える人」には、協力関係にある人とのシンクロから思考を借りるという特権までも用意されています。時空間はいろいろな人の共鳴された思考が保存されているので、シンクロを生めば生むほどその意識で「思考」を絡め取ることができます。 改めて、ここで書いているのは「思考の力」が偉大である原理です。成功には思考の集結が不可欠であるのは、物理的創造には常にこの原理を使うからです。 どんなに1人で成功しているように見える人にも、必ず影には共鳴した思考のパートナーがいます。もちろん、それは複数人である場合もありますし、時には歴史上の人物であったり、まだ生まれていない人物でもあったりします。 「思考」は時空間を超えます。保存される時空間そのものが、実はすでに別次元ということもあって、その制限すらも考慮しないで自由に使える便利さがあります。