裸の王様

体外離脱で学んだ、失敗や挫折から抜け出すための異次元情報。

2.スピリチュアルの弊害

 

スピリチュアルの弊害

ミツさんとの過去世の縁はあったのか

3日目はミツさんと2人で防波堤そばのカフェに行きました。そこには潮の風が吹き、米軍のジェット機が飛んでいました。

 

人からよく聞かれる事があります。「ミツさんと一真くんは過去世でどういう関係だったのか」という事です。それを初めて言われたとき、「そういえばそうだなぁ」とは思いましたがミツさんに聞くこともなく、言われる度に「分かりません」と答えてきました。

 

特に聞くほどの質問ではありませんでしたが、知りたい興味はありました。これだけお世話になるということをスピリチュアルで考えればかなりの縁があっておかしくないはずです。

 

ミツさんは前にガイドに聞いたとき、何も出てこなかったといいます。それは初めて会ったからか、もしくは僕らにとっては関係ないことなのか。

 

それについて「過去世で関係なかったんですか。不思議ですね」と言うと、「それはスピリチュアルの弊害だ」と言われました。「今こうして楽しくしているんだからそれでいいでしょ」と。

 

超現実的なスピリチュアルの世界

スピリチュアルを本で学んだ僕は、人生での重要な出会いは生まれる前に設定してきていると信じていました。ミツさんから見た僕ではなく、僕から見たミツさんは、間違いなく人生に大きな影響を与えてくれています。そんなミツさんと過去世での縁があったと思うのはごく自然な流れだと思うのです。

 

しかし、そう思うこと自体が「スピリチュアルの弊害」だと言うのです。ミツさんが見た非物質界は神秘的なものでも美しいものでも、そして厳しい世界でもなく、とても現実的でただ楽しい世界だそうです。

 

それを一部の人たちが脚色したり難しいことを言ったりすることで、非物質界の現実にオブラートを包んでしまうのだと思います。

 

それは決して悪いことではないと思います。美しい文章には読んでいて心躍らされますし、難解な文章には左脳が働き分析のし甲斐があるので好んで読んでいました。ただ、それらを使って人を陥れることはあってはならないと思うのです。

 

ネガティブが引き寄せる世界観

前回『ライフライン体験記』を書いたことで、多くの方からメールをいただきました。そのほとんどはスピリチュアルに苦しんでいる人たちからでした。幸せと真実を求めた世界で、出口のない迷路に入ったような精神状態の人が数多くいらっしゃることを知りました。

自分より知覚能力があるとされている人から「ガイドが怒っています」とか「今は学びの時期です」とか「愛が足りません」と言われると、信じるしかないと錯覚してしまいます。

しかしミツさんは「カウンセリングしていてガイドがそんなこと言った事ない」と言います。そういったネガティブな思考自体、知覚する人の信念が引き寄せているのだと思いました。

 

宗教とスピリチュアル

非物質界を学んでいる人は特定の宗教を信じていない人が多いと思いますが、他人から言われたことを信じることは宗教に近いものがあると思います。何かを信じることで安心や幸せを感じれるのならば、宗教に入信するのもひとつの手だと思います。本人が矛盾を感じなければ、少なくとも死ぬまでは幸せなのでしょう。

 

しかしスピリチュアルに関しては真実の世界だと言われているので、非物質界の知覚能力が高いとされている人が言うことを信じるしかありません。

 

これはとても危険なことです。知覚能力がある程度あるカウンセラーなら、クライアントの現在の状況について分かると思います。そうした事実を指摘した上で厳しいことを言うのですから、クライアントは信じるしかないのです。

 

見えない世界だからこそ

ミツさんは非物質界についてこれらの間違った認識を変えていきたいと思っています。実際、スピリチュアルな事を言う人が、ミツさんがずば抜けた知覚能力を持っていることを知ると何も言わなくなるそうです。それを何度も経験し、ミツさん自身そういった場では気を使って無口になっていきました。

 

なぜ黙るのか、考えれば分かります。自信がないからです。

 

僕は自分がヘミシンクで体験したことを人にシェアするときにあまり断定的に、自信を持って言うことができません。しかしヘミシンクをしていない人にはある程度確信を持って言います。その裏には「間違ってても分からないだろう」という気持ちがあるのでしょう。

 

ミツさんもそれ以上の知覚能力を持った人が現れたらそうなるのかと考えましたが、おそらくならないでしょう。なぜなら「疑う」ということがないからです。どんなことも素直に受け入れるミツさんの性格が知覚能力を発展させたのかも知れません。

 

ガイドからのメッセージ

夕方に家に戻ってから、一人でヘミシンクを聞きました。おでこに意識を集中させていると、まぶたの裏に一瞬「目」が見えた気がしました。よく集中するとたしかに「目」が見えます。男性で、二重で、黒目で、厳しいような優しいような、そして瞬きもしていました。

 

それをミツさんに報告しました。聞くとガイドだと言うことです。そして「見守っているから大丈夫」というメッセージをくれました。

 

ミツさんの口癖「幸せ」

夜にはミツさんのお兄さんや友達、先輩など数名が遊びに来ました。その日は深夜3時まで泡盛を飲みながら楽しく語りました。

 

ミツさんの周りではいろいろなことが起こりますが、すべて楽しいことだけです。いつも「幸せ」と言っています。理想ではなく、人生は本当に一瞬一瞬を楽しく幸せに過ごすことができるのだと思いました。

 

 

 

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