裸の王様

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金融や投資についてのメモ書き4

コモディティ価格を参考にすれば、ロシアウクライナ戦争からのインフレがすでにピークアウトしているように見えます。2023年以降もインフレの抑制ができれば、FOMCの利上げ幅も縮小されていくようになるので、ただ織り込んだ価格というだけではなく、それぞれ市場の上値が軽くなっていきます。

 

暗号資産市場が4年周期でバブル相場を迎えてきたのは、ビットコイン(BTC)の半減期が関係しています。半減期を迎えるごとに新規発行の枚数は半減していき、マイニングという採掘作業のコストが上昇するため、バブル相場を迎える根拠とされています。

 

法定通貨が中央銀行によって通貨の発行枚数を制限して急激なインフレを防ぐように、ビットコインではブロックチェーンによって定義された半減期が存在しています。これは全部で33回で終了することと、発行枚数も2,100万枚までとなっています。

 

次回の半減期は今日現在で2024年4月15日とされており、これはブロックの生成速度で変更はありますが。まだ誕生して13年のビットコインは現在までは3回の半減期を迎えていて、この十数年のチャートを見ればどう影響してきたかはわかります。

 

 

 

2023年に入れば悲観相場にあっても半減期のニュースなどが意識されはじめるので、オーバーシュートする暴落も投資家にとっては半減期という一大イベントに向けての「絶好の買い場」と意識されるのは予想できます。

 

ただ一般的には絶好の買い場を終えた後で「ビットコインがまた上昇しているらしい」と知ることになるので、その時には割高な価格を掴むことになり、タイミングによっては暴落直前で掴まされることになります。

 

例えばアナリストが書く分析記事は、閲覧件数を上げるためのものであって、決して優良なアドバイスではありません。ある程度の因果関係を明示して、検索されるキーワードを使い文字数を稼ぎながら、いわゆる「人気の記事」を書くことは予想できます。

 

本質的なアドバイスはリスクを伴うため、または洞察なく盲信してしまった方の反発にあうため、ほとんどの場合は目に触れることがありません。逆に、そういう記事を見つけるということは、それまでの精査があるので、その時点で投資戦略も決まっているとも言えます。

 

 

 

投資家が投資家である理由は、それを仕事として捉えているからです。投資家のゴールは「投資する」ことであって、「儲けたお金で◯◯を買おう」ということではありません。これは消費家であって投資家ではないので、戦略の保持が難しくなるケースがあります。

 

例えば保有した銘柄が倍になれば「まだまだ上がるぞ」と保有を続け、それが5倍になっても買い煽りのニュースや記事を見て「まだまだ」、暴騰すれば暴騰するほど不思議と握力が強まります。

 

一方、保有した銘柄が半値となれば「やばいな…」となり、さらに下がれば「もう諦めよう」と握力がゼロになり売却をしてしまう。ましてや買い増しによる取得単価を一気に下げることは考えもせず、入口から暴落を想定していなかったことになります。

 

前者の暴騰するケースでは結局売ることができず、利益が幻に終わるケースがあり、後者の暴落するケースでは「安値で買って高値で売る」がしたいはずが、「高値では売らず安値で売る」と真逆の行動をしてしまう。

 

これは戦略以前に、内面に潜む「欲望」が判断を難しくさせている例です。

 

投資家のゴールは「投資し続ける」ということであって、「消費するため」ではありません。消費するというゴールがあれば、それは期限があったり金額があったり、相場は各市場参加者の都合通りには動かないにもかかわらず、個人の都合で判断をしてしまいます。

 

ただ単純に「お金(という時価総額)を増やすゲーム」と捉えるなら、プロゲーマーになるためには「勉強」が必要になるということです。「ゲーム」というと勘違いを生みやすいですが、受験もゲームも仕事も、攻略法は存在します。

 

 

 

「お金の勉強」という場合に、お金の性質を学ぶことも大切ですが、実際に目の前でお金を増やすことも大切です。トレード技術を学べば、根拠あるエントリータイミングから数日で資金を倍にすることは難しくないことは誰でも知っています。

 

しかし「増やす」の裏側には「減らす」というリスクがあり、神様(パーフェクトな存在)ではない以上は肝心なのはリスク管理になってきます。「お金は減らさなければ増える」のです。

 

物事にはなんでもリスクが潜在していますが、そのリスクには

 

  1. 「負うべきリスク」
  2. 「負えるリスク」
  3. 「負えないリスク」

 

があります。リスクを恐れて何もしないという「行動」は、もちろん賢明であることもあります。しかし今いる船が沈みゆく船であった場合は、気づいたときには「何もしない」ことがリスクだったということもあります。

 

投資家は1番目の「負うべきリスク」が存在することを理解し選択、次に2番目の「負えるリスク」を想定し列挙します。しかし3番目にある「負えないリスク」は、そもそも論外であるべきです。イメージ力である以前に、「お金はエネルギーである」という深い意味を「理解する」ではなく「思考する」ことが大切な気がします。

 

僕自身、例えば3番のハイリスクハイリターンに勇猛果敢に攻め込み何度も大成功を収めたあとで、その勇気が一瞬にして無知への餌づけだったという経験をしたことがありました。複利という偉大なエネルギー論は、プラスにもマイナスにもはたらくことは、強調しすぎてもキリがありません。

 

 

 

仮想通貨と呼ばれた暗号資産市場の特性を理解することは、「お金」を理解することに大きく役立ちます。資産形成について子どもも学ぶ時代に、「日本円」というお金だけがお金のすべてであると思うことは、100種類あるメニューから「うどん」だけを選んでいるようなものです。

 

もちろん、それだけを好む人もいて、最終的には「どう在りたいか」「どうなりたいか」、もっと言えば「好き嫌い」の話になってきます。

 

また「どの銘柄が上がりますか?」という質問が多いですが、それは「どこまでを望みますか?」という質問を返すことになります。

 

1万円の価値は、常に相対的です。Aさんにとっての1万円と、Bさんにとっての1万円は違う。しかし同じAさんにとっても、スーパーで魚を買うときに悩む500円と、恋人とディナーに行くときに出す1万円は後者の方が簡単であるケースもあります。

 

心にとって、1万円の価値は常に変動しています。実は暗号資産市場は、この心理も大きく反映しているところがあって、「価値」ではなく「価格」が暴騰暴落し続けます。

 

スーパーでのバーゲンセールまたはタイムセールでは好んで消費をするのに、市場の大暴落ではなぜか1万円の投資すらしないことがあるなら、少し考え方を変えてみるのも得策です。